手紙と洒落者

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手紙を書くこと少なくなりましたね。もちろん、私だけのことかも知れませんが。ついきのうまで、たいていは便箋に筆を執ったものですが。友だちに「ヘン」と言われて、止めてしまいました。古いんでしょうね。
でも、手紙を書きたくなるシャンパンはあります。クリュッグの「コレクション」。クリュッグの「コレクション」には、フランス本国宛の手紙が入っていて。これに書いて送り返すと。クリュッグ家の御当主から、証明書が送られてきます。
「貴殿はたしかにコレクションをお飲みになりました。」
クリュッグ愛好家のことを、「クリュギスト」 Krugist と呼ぶんだそうですが。
「クリュギスト」のひとり。そう言って良いのかどうか。ショーン・ディロン。ショーン・ディロンは、ジャック・ヒギンズの小説に登場する主人公ですよね。
ひとつの例ですが、『闇の天使』。『闇の天使』の中に。ショーン・ディロンが、女優のグレイスと出会う場面が。とあるホテルのバアで。グレイスがシャンパンを飲んでいると、ディロンが通りかかって。
「世界一のシャンパンです。」
で、親しくなるんですね。ショーン・ディロンはまた、こんな風にも。
「ブレンドが絶妙なんです。」
ところで、ディロンがドレス・アップすると。

「濃紺のバーバリーのトレンチコートを脱いだ。下はイヴ・サンローランの洒落たグレーのフランネルのスーツに青いシルクのシャツ、濃紺のネクタイという装いである。」

時代背景は、1994年頃でしょうか。場所は、ロンドンのドーチェスター・ホテル。
こんな時にも、「ブレンドが絶妙……」と言えるのでしょうか。

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