新茶とフロッグ

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新茶はいちはやく飲みたいものですね。

🎵 夏も近づくハ十ハ夜
野にも山にも若葉が茂る
あれに見えるは
茶摘みぢゃないか

「ハ十ハ夜」はだいたい今の、五月はじめに当たるんだそうです。この時期に摘んだお茶が新茶と呼ばれるんだとか。
新茶はなにも日本だけのことではなくて。その昔、英国の紅茶もなるべくなら「新茶」であることが求められた。十九世紀までの英国紅茶はすべて、中国から船で運ばれた。それを、ティ・クリッパーと言ったわけですね。
中国で摘みとられた新茶は福州に集められて、ここからティ・クリッパーで、英国へ。どの船が一番速く着くのか。
1866年には11艘のティ・クリッパーが参加。もうこうなれば、レースみたいなもので。なかにはどの船が一番か賭ける人もあったりして。
「エアリル号」、「テーピン号」、「セリカ号」………。福州からロンドン港まで、九十九日間かけて。で、一位と二位の差が、10分だったそうです。
一位は、「テーピン号」。二位は、「エアリル号」。でも、最後の最後まで、「エアリル号」が一位だった。港に着けるタグ・ボートの動きで、逆転。
その時、一位の「テーピン号」の船長への賞金は、100ポンド。テーピン号の船長は、エアリル号の船長と、その賞金を折半にしたという。
1866年の英国に生まれたのが、H・G・ウエルズ。H・G・ウエルズの短篇に、『ブラウンローの新聞』があります。この中に。

「喫煙用のジャケットからラマの毛織りのフロッグつきのジャケットに着替えた。」

これは、ブラウンローという英国人の様子。「フロッグ」 frog は「飾り紐」のこと。上着の前ボタン代りに、フロッグが使われたりするものです。

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