ハンカチと本開き

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ハンカチは便利なものですよね。映画を観るときには、必要。感動の涙を拭くためにも。
ところでハンカチはどうして四角なのか。ハンカチにもいろんな大きさがあります。でも、まず例外なく四角に仕上げられています。
一説に。四角いハンカチは、マリー・アントワーネットと関係があるんだとか。1780年代のフランス宮廷で、ハンカチーフが流行。貝殻の形をしたハンカチーフをはじめ、百花繚乱。この流行があまりにも華美になりすぎたので、四角に限定。1785年にルイ十六世はお触れを出して、「フランス全土においてハンカチーフは四角に……」と。で、マリー・アントワーネットひとりが、変わり型のハンカチを自慢にしたんだそうですね。
ハンカチの話が出てくるミステリに、『アクロイド殺人事件』があります。

「上等の洗濯屋は、ハンカチには糊をつけないものなのです」。

もちろんこれは、エルキュール・ポアロの科白。『アクロイド殺人事件』は、1926年の発表。1926年、アメリカ、ニューヨークに生まれたのが、リチャード・イェーツ。リチャード・イェーツが1961年に書いたのが、『家族の終わりに』。この中に、英国製スーツの話が出てきます。

「カフス・ボタンはほんとうにボタンをかけられ、ハイバックのズボンはサスペンダー、すなわち"ブレース"を使わないと穿けないタイプで………」。

と、えんえん説明されています。「カフス・ボタンは………」とあるところ、たぶん「本開き」のことだと思います。「本開き」で、そのボタンをどうするのか。また、話が長くなってしまいそうですが………。

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