帽子とバンダナ

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帽子にもいろんな種類がありますよね。帽子の王様ともいえるものに、トップ・ハットがあります。クラウンの高い帽子。中から兎が出てくる帽子。
『トップ・ハット』は、ミュージカルの題名でもあります。もちろん、フレッド・アステアと、ジンジャー・ロジャースの共演。1935年のことですね。この『トップ・ハット』から、後に有名になったのが、『チーク・トゥ・チーク』。
♬ ヘヴン、アイム・イン・ヘヴン…………。
と、はじまる名曲。『頬寄せて』。作詞作曲ともに、アーヴィング・バーリン。
『チーク・トゥ・チーク』をふたりで踊り、歌う時に、ジンジャー・ロジャースは何を着ていたのか。一着、1500ドルと言われた羽根のドレス。白いオーストリッチ・フェザーのドレス。さて、その衣裳がどうなったのか。
ジンジャー・ロジャースは踊るわけで、あたりに羽根が舞った。で、フレッド・アステアは目の前が見えなくなった。目に入り、口に入った。それからというもの、アステアは白い羽根のドレスが苦手になったという。
ミュージカルの『トップ・ハット』と同じく、1935年に発表されたのが、『死時計』。もちろん、ディクスン・カーのミステリですね。この中に。

「フェル博士は色染めのハンカチをひねくりまわして…………」。

ギデオン・フェル博士が物語の主人公であり、探偵であるのは、言うまでもないでしょう。この「色染めのハンカチ」は、フェル博士の愛用品。たぶん、バンダナのことでしょう。
バンダナは古い時代のインドにはじまる、絹織物。bandana はもともと、「絞り染め」の意味から来ています。その昔、インドの船乗りが頭に巻いたスカーフからはじまっています。このインド風俗を、後に英国人が一般化させたのが、バンダナ。
時にはバンダナをうまく使ってみたいものですね。

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