ロバートとロング・ジョン

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ロバートはよくある男の名前ですよね。たとえば、ロバート・ケネディだとか。ロバート・ミッチャムだとか。ロバート・デニーロだとか。
ミステリ作家では、ロバート・B・パーカーでしょうか。たいてい、「ロバート・B・パーカー」と記されることが多いのですが、ミドル・ネイムは「ブラウン」なんだそうですね。
ロバート・B・パーカーは、もちろん「スペンサー・シリーズ」が有名でしょう。ロサンジェルスの私立探偵、スペンサーが活躍する物語。日本での人気は、訳者との相性が良かったことも力しているのかも知れません。菊池 光。これで、「きくち・みつ」と訓ませたのですが。菊池 光あってこその「スペンサー」と思うのも、私ひとりではないでしょう。
ロバート・B・パーカーに、一冊の共著があります。『プードル・スプリング物語』。レイモンド・チャンドラーが途中まで書いた小説を、ロバート・B・パーカーが完成させたので、結果として「共著」となったものです。
ちょっと風変わりな「共著」に、リタ・メイ・ブラウンがあります。リタ・メイ・ブラウンは、スニーキー・ハイ・ブラウンとの「共著」ということになっています。が、スニーキー・ハイ・ブラウンは、リタの愛猫。スニーキーはいったい何を「共著」したのか。
リタとスニーキーの共著で、1992年に発表された物語が、『雪の中を走る猫』が。この中に。

「ハリーは絹のロングジョンに木綿のTシャツを重ね、その上に長袖のパタゴニア・シャツと………………。」

ハリーは、郵便局長という設定。
ロング・ジョンは、男の、冬用の下着。足首までの、長い下着なので、ロング・ジョン。ロバート・B・パーカーが愛用していたかどうかは、存じませんが。

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