巴里とパジャマ

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巴里が出てくる小説に、『日はまた昇る』がありますよね。もちろん、ヘミングウェイの代表作といった良いでしょう。
ヘミングウェイが、『日はまた昇る』を書きはじめたのは、1925年7月21日のこと。スペインのヴァレンシアで。また、『日はまた昇る』を書き終えたのが、1925年9月6日。フランスの巴里で。巴里での話が出てくるのも、当時でしょう。

「彼の懐中時計の鎖には大鹿の歯がつけてあった。」

巴里の「カフェ・セレクト」でたまたま紹介された、ミピポポラス伯爵の様子。ああ、1920年代は、懐中時計の時代だったですからね。
ヘミングウェイの『日はまた昇る』に夢中になったのが、若き日の辻 邦生。

「実は、私をパリに惹きつけた魅力の多くは、彼の文学作品、とくに『日はまた昇る』に負っていたのだった。」

辻 邦生著『遥かなる旅への追憶』に、そのように書いたいます。また『遥かなる旅への追憶』には、1920年の怪事件の話も出ています。
1920年5月。当時のフランス大統領、ポオル・デシャネルが、早朝、たったひとりで、パジャマ姿で線路を歩いていて、発見。「謎」としか言い様のない事件だったのですが。
1920年の、フランス大統領のパジャマは、シルクだったでしょうね。
絹パジャマ持参で、巴里に行くのは、夢物語ではありますが。

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