フロべエルとフロック・コオト

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フロべエルは、フランスの作家ですよね。ギュスターヴ・フロべエル。代表作は、『ボヴァリー夫人』でしょうか。
『ボヴァリー夫人』は、1857年の発表。フロベエル、三十六歳頃の、小説。それより十年ほと前の1848年に、フロべエルはエジプトを旅しています。

「出発に際して、うちで働いている連中があれこれ別れの挨拶を述べてくれたけれど、本当に胸つまらせていると思えたのは庭師のボシィエール唯一人だった。」

フロべエル著『エジプト』には、そのように出ています。自宅のあるクロワッセを出たのは、184910月22日のこと。
一度、巴里に出て、巴里からマルセイユ。マルセイユからは船で、アレキサンドリアに渡っています
ふたたび、アレキサンドリアからフランスに向うのは、1850年7月18日。一年近くの長旅だったわけですね。
フロべエルと親しかったのが、ゴンクール。ゴンクール兄弟。ゴンクール兄弟は長大な『日記』を遺していて。この中に繰り返し、フロべエルの名前が出てきます。
1880年3月28日には。クロワッセのフロべエルの家に泊まりに行ってもいます。ルーアンの駅に着いたら、モオパッサンが馬車で迎えに。なんとも贅沢な旅であります。
『ゴンクールの日記』、1876年2月17日、木曜日のところに。「プランス西園寺」と食事した記述があって。

「われわれのズボンとフロックコートのなかで、彼らの細すぎる体がゆれている様は、ちっぽけな動物がサーカスで人間の服を無理に着せられているようなところがある。」

ゴンクールの目からは、フロック・コオトがゆったりし過ぎていたのでしょう。
もっとも今から150年ほど前の話ではありますが。身体にフィットした上着を着て。フロべエルの本を探しに行くとしましょうか。

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