エッグとエスカルパン

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エッグは、卵のことですよね。鶏卵。egg と書いて「エッグ」と訓みます。
「エッグ・シェル・ホワイト」は卵の殻にも似た色のことです。
「エッグ・トゥ」は、靴の爪先。卵の尖った先に似ているので。

卵があるといろんな料理に使えます。牛肉をさっと溶き卵にからめて、焼く。簡単ピカタの完成です。
卵ひとつあると、卵かけご飯ができます。温泉卵もできます。
卵がふたつあると、目玉焼きになります。卵が三つあると、プレイン・オムレツが作れるでしょう。卵が四つあると、スクランブルド・エッグが作れるかも知れません。

「姉さんついでに肉の代りもいるぞ。鶏卵も三つ四つ持ツて来い………」

坪内逍遥が、明治十八年に書いた小説『当世書生気質」に、そんな一節が出てきます。
これは書生二人が、牛肉店に上がってすき焼きを食べている場面なんですね。牛肉を追加すると、卵を追加するのも、当然のことでしょう。

卵が出てくる小説に、『村の司祭』があります。フランスの作家、オノレ・ド・バルザックが、1839年に発表した物語。

「母親は、暖炉の所にいて、オムレツをかきまわしていた。」

暖炉で作るオムレツも良いものなんでしょう。
バルザックの『村の司祭』には、こんな描写も出てきます。

「………エスカルパンがどれほど便利かを、有頂天になって説明した。」

これは「パングレ老人」の話として。パングレ老人はいつでも、エスカルパンを履いているので。
「エスカルパン」escarpin は、「軽靴」のこと。今の言葉で申しますと、「パンプス」。また、舞踏靴のことでもあります。
イタリア語の「サルピーノ」scarpinoがフランスに渡って、「エスカルパン」になったと考えられています。
どなたか街歩き用のエスカルパンを作って頂けませんでしょうか。

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