映画とエメラルド

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映画を観るのは、愉しいものですね。映画を観るだけであんなにドキドキするのですから、映画を創るのは、もっとワクワクすることなんでしょう。
好きな映画のひとつに、『潮騒』があります。1954年の映画。もっとも『潮騒』は何度も映画化されているのですが。『潮騒』は言うまでもなく、三島由紀夫の小説。三島由紀夫の『潮騒』が発表された直後、多くの映画会社から、映画化の申し込みがあったという。それだけ、『潮騒』は映像を想いやすい物語であるのかも知れませんね。
三島由紀夫は、『潮騒』だけに、撮影に立ち会ってもいます。「神島」へ。

「私の小説のうち、映画化されたものは、十本ぐらゐもあらうか。しかし、わざわざ、ロケ地へ撮影見物に出かけたのは、東宝で映画化された谷口千吉監督の「潮騒」だけである。」

三島由紀夫著『映画「潮騒」の想ひ出』の中に、そんな風に書いています。
この時の三島由紀夫は、熱海のホテルにいて。映画音楽を担当した、黛 敏郎と同じ列車で行くことになっていた。ところが三島由紀夫、ホテルのプールで友だちと遊んでいて、顔に大怪我。
同行の、黛 敏郎を驚かせてしまった、とも書いています。
その三島由紀夫の晩年の力作が、『春の雪』。『春の雪』の時代背景は、明治末から大正のはじめにかけてのこと。この中に。

「目を落すと、自分が指にはめてゐるエメラルドの指環が見える。それはジャオ・ピーがはめていた指環が………………。」

エメラルドの指環。いいですねえ。でも、エメラルドの指環は持っていません。せめてエメラルド色のスカーフを巻いて、映画を観に行くといたしましょうか。

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