スキャパレリとストリング・タイ

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スキャパレリは、イタリア人の姓名ですよね。たとえば、エルザ・スキャパレリ。スキャパレリは、1930年代の巴里で人気のあったデザイナーです。
エルザ・スキャパレリは、1890年9月10日。ロオマの裕福な家庭に生まれています。少女の頃のエルザは、写真が嫌いだったとか。エルザには、ベアトリーチェというお姉さんがいて、とびきりの美人。お姉さんに較べて美しくないと思いこんでいたから。
1910年代、富豪と結婚。ゴーゴーという女の子に恵まれて。そのゴーゴーに着せる服をデザインするようになったのです。エルザにもそれからいろんなことがあって。1922年に、ニュウヨークから巴里へ。
巴里で仲良くなったのが、ギャビー。ギャビーは、画家、フランシス・ピカビアの奥さんだったのです。それで、ギャビーに、ダリやピカソやジャコメッティなどを紹介してもらったという。
1936年にスキャパレリが発表したものに、「シューズ・キャップ」があります。女の人のハイヒールを逆さにしたような帽子。もともとの案は、サルヴァドール・ダリだったそうです。

「靴をいわば神聖視するに至り、靴を用いて何点かのシュルレアリスムのオブジェと絵画を制作した。」
サルヴァドール・ダリ著『わが秘められた生涯』に、そのように出ています。
ダリ自身が影響を受けた人物に、ロルカが。スペインの詩人、ガルシーア・ロルカ。
1925年頃、ロルカとダリが二人並んでいる写真が遺っています。そこでのダリは、白いシャツに、黒いストリング・タイを結んでいます。ストリング・タイは、細い、長い、帯状のネクタイ。今では、女子中学の制服の一部にありそうなネクタイ。
たしか若い頃のピエール・カルダンもストリング・タイを好んだ時期があるようです。
それはともかく、1925年頃、ダリがストリング・タイを結んでいたことは間違いないでしょう。
もし、「スキャパレリ回顧展」があったなら、ストリング・タイを結んで行きましょうか。

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