オックスフォードとスーツ

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オックスフォード大学は、有名ですよね。イギリスの誇るユニヴァーシティ。
とにかく、いつはじまったのかよく分からない。それくらいに、歴史が古いんだそうです。オックスフォードには数多くのカレッジがあります。
カレッジとは別に、出版局が。オックスフォード・ユニヴァーシティ・プレス。略して「OUP」。OUPは世界最高の大学出版局なんだとか。また、世界最大の大学出版局でも。OUPにはざっと4000人のスタッフが働いていて。年間、4千数百点の本を出しているんだそうですね。
OUPは、クライストチャーチ・カレッジと、関係があったらしい。クライストチャーチは、1546年の創立。もしかすればこの頃に出版がはじまっているのかも知れませんが。
十七世紀。クライストチャーチの学長だったのが、ジョン・フェル。このジョン・フェルがOUPを発展させた人物なんだとか。
ジョン・フェルは謹厳実直な人柄でもあって。ある時、ある学生が規則を破った。その時、ジョン・フェルは言った。「古代ローマの詩人、マルティアリスの詩を上手に訳せたなら、許してやろう」。その翻訳の中に。
「フェル博士、あなたを好きになれない。なぜか理由はわからないが……」
とあった。この一節が評価されて、授業を続けることができた。もちろん、十七世紀の話なんですが。
この表現は、後に慣用句のひとつにもなったそうです。マザーグースにも出てくるのは、そのためなんですね。
ジョン・フェルの名前にヒントを得たのが、ディクスン・カー。ジョン・ディクスン・カーに出てくる「ギデオン・フェル博士」は、そこからとったんだとか。カーが、1947年に発表した物語に、『眠れるスフィンクス』が。この中に。

「見事な仕立てのブルーの服をきちんと着て、グレイのフェルトの中折れ帽子をかぶり……」

これは典型的な英国紳士の着こなし。
そういえば。オックスフォードの色は、ダーク・ブルーでしたよね。

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