映画と背広

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映画は、愉しいものですよね。
映画が広く、一般化するのは1910年代のことなんだそうです。
たとえばアメリカ、NYに「映画上映専用劇場」ができたのは、1913年のこと。NY、七番街と百十六丁目の、「リージェント劇場」。1913年2月に開かれています。
かの有名なサミュエル・ゴールドウィンが映画経営に力を入れはじめるのも、1913年。ジェシー・ルイス・ラスキー、セシル・ブラント・デミルとくんで、「ジェシー・L・ラスキー・フィーチャー・プレー」社を。今の、「MGM」の草創期。
では、どうしてゴールドウィンは、映画に興味を持つようになったのか。これは当時の関税と関係があります。ゴールドウィンはそれ以前、手袋の輸入商。それが関税引き上げで、利益が少なくなった。で、映画に乗り換えたわけですね。
1920年代はじめの、バーナード・ショオの名言。サミュエル・ゴールドウィンに向かって。

「問題はですね、ゴールドウィンさん。あなたは芸術だけに興味があり、私は金銭だけに興味があることです。」

1913年に生まれたのが、高橋義孝。高橋義孝が1985年に発表したのが、『華の園』。この中に。

「私が洋服の上着でチェックする点は二つある。」

と、はじまって。それは肩付けと、上襟のバランス。で、高橋義孝はつぎのように結論しています。

「大抵の服屋さんは以上二つの点で落第である。」

うーん。なにかお気に入りの背広で。古い映画を探しに行きましょうか。

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