マルタとブルックス

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マルタで、ミステリで、ということになれば、『マルタの鷹』でしょうか。もちろん、ダシール・ハメットの傑作、代表作ですね。
『マルタの鷹』は、1929年『ブラック・マスク』9月号から、1930年の1月号にかけて連載されたものなんだそうです。
『マルタの鷹』の文字数、6万5千語。ハメットはこれを自由に書いた。が、編集長の、ショーは具合の悪い言葉は言い換えた。が、ひとつだけで忘れたのが、「ガンセル」gunsel。「ガンセル」あんまり良い意味ではない。でも、編集長は「ガンマン」のことかと思ったので。
サンフランシスコの街を歩くと。「バーリット」Burritt という小さな通りがあります。このバーリット通りのごくふつうのビルの壁に真鍮のプレートが掲げられています。

「まさにこの辺りで、サム・スペードのパートナー、マイルズ・アーチャーは、ブリジッド・オショーネシーの、手にかかって命を落とした。」

これを読むと、実際に何か大事件が起こった場所なのか、と。しかしそれは『マルタの鷹』の物語なんですね。ダシール・ハメットの『マルタの鷹』が、今もサンフランシスコでいかに高く評価されているかの、ひとつの例かも知れませんね。
『マルタの鷹』が、ハンフリー・ボガートの主演で映画化されたのが、1941年のこと。
1941年、マルセイユに生まれたのが、ジャン=ジャック・シュル。ジャン=ジャック・シュルが、2000年に発表したのが、『黄金声の少女』。この中に。

「ブルックス・ブラザーズのブレザーを着て、イエールやハーバートたUCLAなど、自分たちの大学の紋章入りのネクタイ締めた学生たちだ。」

そんな描写があります。ブルックス・ブラザーズのブレイザー、いいですねえ。

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