ライオンとランバー・ジャック

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ライオンは、百獣の王なんだそうですね。ライオンをたしかに王の威厳があります。ことに雄のほうのたてがみは、立派。雌にはたてがみはありません。
人間界はさておき、動物界では雌よりも雄のほうが美しいことが多いようです。誰ですか、「ああ、動物に生まれたかって」なんておっしゃってる方は。
「ライオン」はむかしの俗語で、「人を呼ぶ人」の意味があったんだとか。仮に、バイロンだとして。バイロンをパーティーに呼ぶと、バイロン見たさに人が寄ってくる。この磁石のような人物を、「ライオン」と言ったんだそうですね。
ライオンはまた、獅子のことです。たとえば、獅子舞だとか、鏡獅子だとか。あれもまた、東洋でのライオンを表しているのでしょうね。ライオンよりも獅子のほうが、なんだか身近く感じるのは、そのせいなんでしょうか。
ライオンはいつ眠るのか。ライオンは、夜眠る。『ザ・ライオン・スリープス・トゥ・ナイト』。1961年頃のヒット曲であります。邦題は、『ライオンは寝ている』。たしか、「トーケンズ」というグループが歌っていたような記憶があります。この中では裏声というんでしょうか、ファルセットというんでしょうか、実に効果的に使われていましたよね。
ライオンのような男が主人公となるミステリに、『長く孤独な狙撃』。パトリック・ルエルが、1986年に発表した物語。主人公の名前は、ジェイスミス。狙撃者。ライオンのような、と言いたくなるのも、当然でしょう。『長く孤独な狙撃』の中に。

「少年はジーンズにランバージャケット、ブルーと白のスカーフを首に巻いている。」

そんな一行があります。もともとは、ランバーが着ていたので、その名前が。ただし、ランバーに限っては、「ランバー・ジャック」と呼ぶことが多いものです。着丈が短いからでしょうか。それはともかくとして。
ランバー・ジャックを羽織って、『ライオンは寝ている』のレコードを探しに行くとしましょうか。

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