ジョニーは、人の名前にもありますよね。
Johnny と書いて「ジョニー」と訓むことが多いようですが
古い話ではありますが、ジョニー・ワイズミュラーをご記憶でしょうか。
アメリカの水泳選手。
1928年のアムステルダム・オリンピックで。自由形の金メダリスト。
その後、1930年頃から、映画俳優に。
『ターザン』の主役を演じて人気者になっています。
ウイスキイでジョニーといえば、「ジョニー・ウォーカー」でしょうか。
ジョニー・ウォーカーは、代表的なブレンデッド・ウイスキイ。
ジョニー・ウォーカーの創業者は、スコットランドのジョン・ウォーカー。
ジョン・ウォーカーは1820年に、食料品雑貨の店を開いています。
1823年頃から、ウイスキイをも扱うようになって。
この時、ジョン・ウォーカーは考えた。
「紅茶の葉にブレンドがあるのに、なぜウイスキイにはないのか」
それでブレンデッド・ウイスキイを売り出して、評判に。
ジョニー・ウォーカーは四角い壜なので、すぐに分かります。ラベルに、「スライディング・マン」の絵が描かれていたなら、間違いなく、ジョニー・ウォーカー。
あの絵は当時の漫画家、トム・ブラウンの作。
ある時、ジョニー・ウォーカー主催の晩餐会で、即席に描いたものなんだそうですね。
ジョニー・ウォーカーでぜひ一度飲んでみたいのが、
「ブルウ・レイベル」。ジョニー・ウォーカーの「青」。
厳選に厳選を重ねたウイスキイなのです。
ジョニーが出てくる長篇に、『細雪』があります。
谷崎潤一郎が昭和十七年から書きはじめた名作。この中に。
「又不安が萌して来たが、その時ジョニーが芝生の上を走つて行く足音がして、」
これは「幸子」が隣家の音を聴いている場面。
また、『細雪』には、こんな描写も出てきます。
「二尺に餘る袖丈の金紗のジョウゼットの間子織のやうな、単衣羅衣の間着を着てゐるのが、」
これは「幸子」の衣裳として。
谷崎潤一郎の『細雪』には、何度も「ジョウゼット」が出てきます。
「ジョーゼット」georgette 。当時は着物地としてもずいぶん流行ったものなのでしょうね。
ジョーゼットは、絹のちりめん生地。縦横ともに、強撚糸が使われるので、表面に細かいシボがあらわれる生地。また、皺になりにくい絹地でもあります。
二十世紀のはじめ、フランスのマダム・ジョルジェットが織りはじめたので、その名前があります。
どなたか白のジョーゼットで上着を仕立てて頂けませんでしょうか。