豪邸には憧れますよね。
この広い地球上には、多くの豪邸があるんでしょう。豪邸の中の豪邸。極めつきの
豪邸といえば。やはり、ハースト邸でしょうか。
ハースト邸は今も、カリフォルニア州、サン・シメオンに現存しています。今はカリフォルニア州の持ち物で、観光名所にもなっています。が、1920年代にはハースト家の個人的なハウスだったのです。
1920年代から毎年のようにハースト邸を訪れていたのが、チャップリン。チャップリンは当時、マリオン・デイヴィスと親しくしていたから。マリオン・デイヴィスはその時代の美人女優。ハーストはデイヴィスにぞっこんで、デイヴィスのための豪勢な離れを建ててもいます。
「食堂はウエストミンスター・アベイの身廊をそのまま模したものであり、八十人の客が楽に吸われる広さだった。」
『チャップリン自伝』には、そのように出ています。とにかく敷地面積が、四十万エイカーというのですから、想像を絶する広さ。この敷地には、自家用機で来る人のために、専用の飛行場が設けられていたという。また、動物園もあって、様ざまな動物がのんびりと暮らしていたそうです。
ハーストが富豪だったのはもちろんですが。もうひとり、ジョン・ロックフェラーもまた、大富豪。ジョン・ロックフェラーが1903年に建てたのが、「キクイット」もちろん、豪邸。ニューヨークの北に位置するポカンティコ・ヒルズに建てた邸宅。客室の数は、14だったという。「キクイットはオランダ語で、「景観を観る」の意味。その名の通り、すべての客室からの眺めが美事だったそうです。
1903年に生まれたのが、ジョルジュ・シムノン。ジョルジュ・シムノンの「メグレ物」に、『メグレと幽霊』があります。この中に。
「肩台 ( パット) をいれていない、軽い布地仕立ての三つ揃いを着ていたので、なおのことすらりとして見えた。」
これは、エド・ゴランという男の着こなし。
もちろん時には、パッドを必要としない体型の人もいるようですね。