ルパンといえば、もちろんアルセーヌ・ルパンですよね。モーリス・ルブラン作の怪盗の名前。
怪盗ルパンが登場するのは、1905年頃のこと。意外なことにルパンが逮捕されるところから、物語がはじまるんですね。
ところでモーリス・ルブランには妹さんがいらして。ジョルジェット・ルブラン。オペラ歌手。1895年。ジョルジェットは恋をする。ベルギー、ブリュッセルで、ある男に出会って。その男というのが、メーテル・リンク。で、おふたりの恋愛は長く続いて。つまり『青い鳥』を書いた時のメーテル・リンクはジョルジェットと恋愛中だったわけですね。
『青い鳥』が世に出たのは、1908年。1908年に売り出されたのが、「ジョニー・ウォーカー」。もちろん、スコッチ・ウィスキー。スコットランドの、アレキサンダー・ウォーカーみよって。「ジョニー」は、アレキサンダーのニックネームだったそうですね。
いわゆる「ジョニ赤」あって、「ジョニ黒」があって、「ジョニ青」があって。「ジョニ青」は、ちょっとお高いんですが、美味い。
ジョニー・ウォーカーが出てくる小説に、『猿の手を持つ悪魔』が。2008年に、セバスチャン・フォークスが発表した物語。
「カットグラスのタンブラーと手をつけていないジョニーウォーカーの黒ラベルだった。」
もちろん、ジェームズ・ボンドがこれを飲むんですが。また、こんな描写も。
「ベージュのトロピカルスーツは、たぶんエアリー・アンド・ウィーラーの仕立て。水色のシャツに、ジャーミン通りのウィンドウで見かけるような深紅のネクタイを締めている。」
これはボンドから眺めてのゴルナーの着こなし。
さて、トロピカルのスーツを着て。ルパンの本を探しに行くとしましょうか。