ニックは、人の名前にもありますよね。
たいていは愛称なのですが。
Nick と書いて「ニック」と訓みます。
たとえば、ニクラウスだとか、ニコラスだとか。
こんな場合には「ニック」と短くして、呼ばれことが少なくありません。
これも一例ではありますが。フランスの画家、アングル。
アングルも幼い時には「ニック」と呼ばれたのではないでしょうか。
アングルの名前は、ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングルですからね。
ドミニク・アングルは、1780年8月29日に生まれています。
お父さんのジャンは画家でもあり音楽家でもあったという。
それで、お父さんはニックに音楽と絵画、両方を教えたんだとか。
ニックは九歳の時に描いたデッサンに、自分のサインを入れています。
また、十五歳の時には一人前のヴァイオリニストとして認められてもいます。
アングルがもし絵師にならなかったなら、音楽家になっていたことでしょう。
そんなことから、フランスには「アングルのヴァイオリン」の言い方があるんだとか。
その意味は、「趣味の域を超えた趣味」の意味なんだとか。
アングルは1803年に、リエージュ市から『ナポレオンの肖像』を依頼されています。1803年7月17日に。
その結果、1804年に『ナポレオン・ボナパルトの肖像』を完成させているのですね。
アングルの代表作に『トルコ風呂』があるのは、言うまでもないでしょう。
お美しい美女が裸体で風呂に入っている様子が描かれています。
いま、アングルの『トルコ風呂』は、「ルーヴル美術館」所蔵となっています。
これは一通の手紙から生まれた傑作なのですね。
手紙の日付は、1717年4月1日になっています。
差出人は、マリー・モンタギュー夫人。夫の勤務先
コンスタンチノープルでのトルコ風呂の様子を報らせた内容。
アングルはこの手紙を読んで『トルコ風呂』を完成させたという。
ニックが出てくるミステリに『踊り子探偵』があります。
1938年に、コーネル・ウールリッチが発表した物語。
「返事が聞こえたのでわたしは言った。「ニック・バレスチャーは? 急用なり」」
これはわたしが急いで電話をかけている場面。
また、『踊り子探偵』にはこんな描写も出てきます。
「目の前に、ダイヤ柄のタイがのった白いシャツの三角形があった。ニットタイの端の横糸が一本ほつれているのに見覚えがある。」
主人公の踊り子は相手の胸もとばかりを観ている設定になっています。
ニット・タイは、本来、手で鉤編みにしたネクタイのこと。
どなたか三十年代のニット・タイを復活して頂けませんでしょうか。