「メイフラワー号」は、イギリスからアメリカへと渡った船の名前ですね。
メイフラワー号が英国、南西部、プリマス港を発ったのは、1620年9月16日のことなんだとか。
そして、今のケープコッドに錨を下ろしたのが、11月21日のこと。
メイフラワー号は、ざっと180トンの帆船。その長さ約30m。横幅にしますと、7,5mくらい。メイフラワー号の船長、クリストファー・ジョーンズだったと記録されています。
ところでメイフラワー号、もともと何のための船だったのか。ワイン。ヨーロッパからイギリスへワインを運ぶための船だったんだそうですね。メイフラワー号の船内には、馥郁としたワインの薫りが漂っていたことでしょうね。
メイフラワー号ではなくて。サンフラワー号が出てくるミステリに、『ロセンデール家の嵐』があります。バーナード・コーンウエルが、1989年に発表した物語。サンフラワー号は、約12mの帆船。その持主は英国人、ジョン・ロセンデール伯爵という設定なんですね。
「〈 サンフラワー〉 はフランスで建造された鋼鉄船体のカッターで……」
と、説明されています。また、こんな描写も。
「この上なく高価なブローグシューズにツイードのスーツといったいでたちながら……」
これはロセンデール伯爵から眺めての、スイス人実業家、ハンスの着こなし。これに対するロセンデールの感想。
「そういう靴とスーツは、庭師に着せてまるある一年働かせなければ、ほんもののイギリス風にはならない……」
うーん。なるほど。
せめて、庭師になりたいものですが。