アメリカとアストラカン

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アメリカは、国の名前ですよね。アメリカ合衆国。ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカであります。
「アメリカ」と題される歌ももちろんありまして。たとえば、『ウエスト・サイド・ストーリー』の挿入歌。当然、感動あふれる歌いっぷりであります。
映画『ウエスト・サイド・ストーリー』は、1961年10月18日の、封切。それ以前には、演劇の『ウエスト・サイド・ストーリー』。1957年9月26日の初公開。これが拍手喝采となったので、映画化されることに。
そもそも「アメリカ」の地名があらわれるのは、1507年のこと。フランスの地理学者、マルタン・ワルトゼーミュラーが書いた『世界誌入門』に出てきます。ただし、今の南米を指す言葉としてでありましたが。
ワルトゼーミュラー教授は、イタリアの探検家、アメリゴ・ヴェスプッチの名前に因んで、「アメリカ」と。アメリカは、イタリア人が見つけ、フランス人が命名。そう言って良いかも知れませんね。
アメリカが出てくる小説に、『瓦礫の中』があります。吉田健一が、1970年に発表した物語。

「宮城とお濠を距てた第一相互のアメリカさんの総合司令部………………………」。

吉田健一著『瓦礫の中で』は、まあ中篇と呼べるものです。その中に何度も「アメリカ」が出てきます。私が読んだ中では「アメリカ」がいちばん多く出てくる小説でしょうね。
また、『瓦礫の中』には、こんな描写も。

「片方がアストラカンの外套で行けば片方はミンクでこれに応じ………………。」

終戦直後、日本駐留の、将校の奥様が毛皮競いをする場面。ある将校は、奥方のために、軍用機で毛皮を運ばせたんだとか。
毛皮の外套は無理としも、コートの襟にアストラカンを飾りたいとは思いますが。

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