チーズは、フロマージュのことですよね。チーズの好みも千差万別。つまり好みの数だけのチーズの種類があるわけでしょう。
チーズの種類に加えて、熟成度の問題があります。日本の漬物でも浅漬と古漬があるようなものです。
たとえば、「モン・ドール」。その名も「金の山」。この金の山の標高は、1463メートル。ジュラ山脈に属しています。「ヴァシュラン・モン・ドール」の名前で呼ばれることもあるようです。
モン・ドールはすでに熟していますので、まさに「金色」。土地の木、「エピセア」の皮で巻いてあります。形が保てないので。これをスプーンで掬って食べる。ワイン片手に。ひと箱空いてしまうほどの美味しさ。
時と場合によっては。モン・ドールに白ワインと、ニンニクを加えて、オーヴンに。少し焦がしてから頂く方法もあります。
ごく一般に、チーズ造りは、夏の間に。緑の草を牛などがたくさん食べられるように。で、冬になると、山を降りる。でも、ある時、雪に閉ざされて山を降りることができなくて。そこで仕方なく、ごく小さなフロマージュを造ったのが、モン・ドールのはじまりなんだとか。
今は毎年の8月15日から翌年の3月15日の間に限って生産されます。
十八世紀、フランスの思想家、ジャン・ジャック・ルソーがお好きだったのが、モン・ドールだったと伝えられています。
はじめてのチーズ工場は、1815年のスイスだった。スチュワート・ロスの『なんでも「はじめて」大全』には、そのように出ています。プロセス・チーズも、やはりスイスで。1911年のことだったという。
スチュワート・ロスは、チェルシー・ブーツの最初についても。1837年に、ヴィクトリア女王が、今でいうチェルシー・ブーツを履いた記録があると述べています。両脇に口ゴムの入ったブーツのことです。
「チェルシー・ブーツは、脇にゴムが入っている、踝までのパンプスのことである。」
1962年『サンデイ・エクスプレス』紙2月4日号に、そのような生地が出ています。
つまりチェルシー・ブーツのはじまりは、1961年頃のことかと思われます。
どなたか1960年頃のチェルシー・ブーツを再現して頂けませんでしょうか。