ロクフォールとヴェルヴェット

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ロクフォールはブルー・チーズのひとつですよね。ロクフォールにバターを添えて食べると、とても美味しい。
ロクフォール、ゴルゴンゾーラ、スティルトン。これは世界の三大ブルー・チーズなんだとか。もっともゴルゴンゾーラとスティルトンは、牛乳。ロクフォールは必ず羊乳を使うことになっているんだそうですが。
ロクフォールのあの青いカビは、ペニシリウム・ロクフォルティムという種類なんだとか。ロクフォールはフランス、アヴェロン県の、小さな村、ロクフォールで造られるという。
ここの村には洞窟があって。年間通して、5度前後に保たれる。それで、あの青いカビが生まれるんだそうですね。
一説に。ロクフォール村の近くではガン患者が出たことがないとも。ロクフォールが出てくるミステリに、『メグレと幽霊』が。1964年にジョルジュ・シムノンが発表した物語。

「申しわけありません。ゴルゴンゾーラ・チーズは売り切れました。ロクフォール・チーズならございますが……」

これはチーズ店の若い女性の科白。パリ、ジュノー通りのフロマージュ店。ここにメグレの部下の刑事が聞き込みに行く場面なんですね。また、こんな描写も。

「灰色のフランネルのズボンをはき、しなやかな絹のシャツに黒のビロードの上着を着ている。まるでくつろいだイギリス紳士の典型のようだ。」

これはオランダ人の富豪、ノリス・ヨンケルの自宅での着こなし。
ヴェルヴェットの上着を着て。ロクフォールにバターを乗せてみたいものですが……。

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