フランクリンは、アメリカの大偉人ですよね。もちろん、ベンジャミン・フランクリン。ベンジャミン・フランクリンは、1706年1月17日。アメリカのボストンに生まれています。
お父さんのジョサイア・フランクリンは、石鹸の製造業だったという。若い頃のベンジャミンは、石鹸の製造をも手伝ったそうです。
ベンジャミン・フランクリンは印刷業を開き、事業家となり、出版者でもありました。文筆家であり、社会改革家であり、哲学者であり、科学者であり、政治家でもあった人物。これほど多くのことに携わって、そのどれものが一流であったことに、驚かざるを得ません。
1725年頃、ベンジャミン・フランクリンは倫敦に渡って、印刷屋を開いてもいます。アメリカを発って倫敦に着いたのが、1724年12月24日のこと。その倫敦時代の話に、スローンと会う場面があります。これは『フランクリン自伝』に詳しく出ています。
サー・ハンス・スローンは、当時有名だった、骨董品の蒐集家。このサー・ハンス・スローンの蒐集品を後に受けついで、今の大英博物館が生まれたのですね。
1725年頃、ベンジャミン・フランクリンは石綿製の財布を持っていた。石綿なので、燃えない。火に投じると、美しく、光る。これは珍しいというので、サー・ハンス・スローンが、「ゆずって欲しい」。スローンはフランクリンに相当の金額を支払ったという。
フランクリンが出てくる小説に、『富めるもの貧しきもの』があります。1970年に、アーウイン・ショオが発表した物語。
「彼は財布を引っ張り出した。百ドル紙幣で支払いを受けていた。一枚の札を取り出し、仔細に調べた。建国の父祖ベンジャミン・フランクリンが……………」。
もちろん、これは紙幣に印刷されたベンジャミン・フランクリンなのですが。『富めるもの貧しきもの』には、こんな描写も出てきます。
『二人とも縞のズボンにフロックコートを着ている。』
これは結婚式での、花婿付添人の、ジョニー・ヒースの着こなし。時代背景は、1964年のニューヨークにおかれています。
1964年のニューヨークでの結婚式に、フロック・コート。いいですねえ。もし、今度結婚式があったなら、ぜひフロック・コートをおすすめしたいものであります。ベンジャミン・フランクリンの時代にも、たぶんそうであったでしょうし。