コマーシャルは、宣伝のことですよね。また、広告のことでもあります。昔は、「広告文案家」の言い方もあったんだそうですね。
広告よりもコマーシャルの方が多く使われるようになったのは、いつ頃のことなのでしょうか。
「………ヘンなコマーシャルが出ないからNHKにしたら………」
昭和三十年七月十七日。日曜日。『古川ロッパ昭和日記』に、そのように出ています。
日曜日の午後六時、古川ロッパはTVの前で一杯傾けているわけですね。
「………サントリー、タンサンで、少し宛て飲み、チーズトーストから始める。」
古川ロッパは、そのようにも書いています。
1976年、サントリーのコマーシャル・ソングを歌ったのが、野坂昭如。
🎶 ソ、ソ、ソクラテスか、プラトンか………
そんなふうにはじまるコマーシャル・ソングだったと、記憶しています。
野坂昭如が東京に出るのは、1955年のことで。この時、「三木鶏郎音楽事務所」に入っています。この時代の野坂昭如は、たくさんのコマーシャル・ソングをも書いているとのことです。この「三木鶏郎音楽事務所」で一緒になったのが、永 六輔だったという。
コマーシャルが出てくる小説に、『ブリング』があります。2004年に、エリカ・ケネディが発表した物語。
「ラモントがエージェントをつけてくれたおかげで、コマーシャルや映画のオーディションが受けられるようになったケンドラは………」
ケンドラは、女優を目指す若い女。ラモントは会社の社長。
『ブリング』を読んでおりますと、こんな描写も出てきます。
「たったいま、シャワーを浴びてデオドラントを塗り、髭をそってコロンをつけたところだ。」
これは「ラモント」の様子。これから夜のパーティーに出かけるところ。とにかく社長室の隣にシャワー🛀ルームが用意されているというのですから、羨ましいかぎりです。
どなたかダーク・スーツにふさわしいコロンを作って頂けませんでしょうか。どうかその時のコマーシャル・ソングは私めに。