アガサとスェーター

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アガサといえば、アガサ・クリスティでしょうか。アガサ・クリスティの原作は、いくつか映画化されていますよね。
アガサ・クリスティ原作の映画で大成功となったのが、『オリエント急行殺人事件』。1974年の映画。原作自体は1934年の発表。映画化までにずいぶんと時間がかかっています。
これはひとつには、アガサ・クリスティの許可が出なかったから。一方、映画会社としてはどうしても映画にしたい。
そこで、と言って良いのかどうか、映画会社はマウントバッテン卿にお願いして、アガサを説得してもらったんだそうですね。
あの映画に出てくるオリエント急行は、本物。ワゴン・リーから特別に貸してもらったんだとか。
エルキュール・ポアロを演じたのが、アルバート・フィニー。アルバート・フィニーはアカデミー男優主演賞を得ています。それにしても、『オリエント急行殺人事件』は豪華な顔ぶれですよね。
アガサ・クリスティが『オリエント急行殺人事件』を出した翌年。1935年に、アガサの自宅を訪ねたのが、アレン・レーン。アレン・レーンはイギリスの出発社「ボドリーヘッド」の役員。
アレン・レーンはアガサを訪ねた後。近くのエクセター駅からロンドンに帰る。帰りの列車でなにか本でも、と売店を探す。この売店にはこれといった本がなかった。
「こんな時に手軽に買える本があったらなあ」と思う。これがきっかけで「ペンギン・ブックス」が生まれるんですね。
会社に戻ったアレン・レーンは「廉価版文庫」を提案。と、全員反対。
そこで新たに会社を作って、「ペンギン・ブックス」を出す。これが、大成功。たちまち百万部を突破したという。
ペンギン・ブックスの出てくるミステリに、『ロジャー・マーガトロイドのしわざ』が。ギルバートが2006年に発表した物語。

「ほら、あたしの処女作『緑のペンギンの謎』のテーマがそれだったでしょ。」

これは推理作家の、イーヴァー・マウントの科白。これはアガサ・クリスティのパロディーにもなっているんですね。
当時、ペンギン・ブックスの推理小説は、グリーンの表紙になっていたという。また、こんな描写も。

「パステル調の縞模様のセーターの上にサーモンピンクのネクタイ……」

これは記者の、レイモンド・ジェントリーの着こなし。
なにか自分好みのスェーターを着て。アガサのミステリを探しに行くとしましょうか。

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