ジョンとアラン

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone

ジョンという名前はよく聞きますよね。
ジョン・レノンとか。ジョン・F・ケネディとか。ジョン・ウエインとか。
もしかしたら、「ジョン」に近い名前は世界中にあるのかも知れませんね。
日本だと、「じゅん」でしょうか。順とか。純とか。潤とか。男の子にも女の子にも使えるところがいいですね。
映画監督では、ジョン・フォードでしょうか。ジョン・フォードは最初、映画俳優だったそうですね。
そしてお兄さんも、映画俳優兼映画監督。ある時、お兄さん、二日酔いで。メガフォンが握れない。で、弟のジョンが代わりに。この時の指揮ぶりが重役の目に止まって、監督に昇進したんだとか。
ジョン・フォードの代表作に、『駅馬車』が。1939年の名画。主演は、ジョン・ウエイン。この後も、ジョン・フォード監督、ジョン・ウエイン主演で多くの映画を作っています。いわば、「ジョン&ジョン・コンビ」でしょうか。
1939年に発表された小説が、『怒りの葡萄』。これを読んだのが、ヘンリー・フォンダ。ヘンリー・フォンダ、「これを演るのは私以外にはいない!」。それで映画会社に直訴して、実現したという。
『怒りの葡萄』は、ジョン・スタインベック。映画化は、ジョン・フォード監督で。これもまた、「ジョン&ジョン・コンビ」というわけですね。
同じく「ジョン&ジョン・コンビ」に、『静かなる男』が。1952年の映画。ジョン・フォード監督、ジョン・ウエイン主演。これはアイルランドの田舎町を背景にした物語。アメリカに育ったアイルランド系アメリカ人が、アイルランドの故郷に帰って。まあ、そこから物語がはじまるんですが。
ジョン・フォード自身、アイルランド系アメリカ人で。この映画はなんとしても撮りたかった。ジョン・ウエイン演じる主人公、ショーン・ソーントンは、ジョン・フォードの分身でもあったわけですね。
映画『静かなる男』が出てくる論文に、『ジョイスとケルト世界』があります。鶴岡真弓著。どうして『ジョイスとケルト世界』に、『静かなる男』が出てくるのか。これはアイルランドの研究書だから。アイルランドを学ぶには恰好の著書でしょう。この本の中に。

「私の白いアランのセーターの胸に、シャムロックは飾られた。」

そんな一行があります。これは以前、ダブリンで「聖パトリック祭」に著者が参加した時の話なんですね。
「聖パトリック祭」には、アイルランドの国章にもなっているシャムロックを飾ることになっています。それはともかく、アイルランドを研究するには、アラン・スェーターは最適のものでしょう。
さて、アラン・スェーターを着て。古いジョン・フォードの映画を観るとしましょうか。

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone