占星術師のひとりに。サイモン・フォアマンという人がいたんだそうですね。
サイモン・フォアマンは、1552年12月30日の生まれとか。英国、エリザベス一世の時代に有名だった占星術師。
どうしてサイモン・フォアマンが実在したことが分かっているのか。サイモン・フォアマンは『観劇記』という本を書いている。この本の中に、シェイクスピアの『マクベス』を観たことが出ている。1610年4月20日、「グローブ座」で。つまりほんとうに居た人なんでしょう。
『マクベス』にはちょっと謎めいたところがあって。たとえば『マクベス』には二種類あるnではないか、とか。
1606年以前に、もっと長い『マクベス』があった。それを1606年に宮中で上演するために、短いした。もちろんシェイクスピア自身の手で。なんてことをはじめとして。
『マクベス』が出てくるミステリに、『嵐の眼』が。ジャック・ヒギンズが、1992年に発表した物語。この中に。
「彼らは現場で、『マクベス』の最終幕に匹敵する光景を見ることになるだろうよ。」
これは英国情報部の責任者、チャールズ・ファーガスンの言葉。まあ、これはほんの一例で、イギリス人の会話にはよくシェイクスピアが出てきますよね。
ところで『嵐の眼』の主人公は、どんな服装をしているのか。
「薄い色つきの眼鏡と縞模様のネクタイと濃紺のバーバリーのトレンチコートは、ディロンを立派な紳士に見せていた。」
ショーン・ディロンは、もと舞台俳優という設定なんですね。で、変装の名人でもあって。紳士になるのもいともたやすいことなんでしょう。
さて、ダーク・ブルーのトレンチ・コートを着て。いやいやその前に、占星術師に占ってもらいましようか。