ジョンとステットソン

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ジョンというのは、よくある名前ですよね。ジョン・レノンとか。ジョン・ワイツとか。
映画俳優なら、ジョン・ウェインでしょうか。ジョン・ウェインは、1907年5月26日の生まれ。本名は、マリオン・マイケル・モリソン。頭文字をならべると、M・M・Mに。マリオンのお母さんの名前が、マリー・マーガレット・モリソン。これまた、M・M・M。
お母さんがM・M・Mで、その息子も、M・M・M。これはちょっと珍しいかも知れませんね。
お母さん、マリーのお父さんはアイルランド系で、背の高い人だったとか。ジョン・ウェインの体型もアイルランドの血をひいているんでしょう。
学生時代のジョン・ウェインは、フットボールの選手。このフットボールが縁で、トム・ミックスと知り合うことに。トム・ミックスは、往年の西部劇スター。トム・ミックスが大のフットボール好きだったから。
それでハリウッドの撮影所で、アルバイトをすることに。映画の小道具係として。1927年頃のことなんですが。
ジョン・フォードと出会いのは、1928年のこと。その時、ジョン・フォードは映画『マザー・マクリー』を撮っていて。その中で使う鵞鳥の世話係を探していた。それでジョン・ウェインは、鵞鳥の世話をすることに。
ジョン・フォードは鵞鳥係の青年が、フットボール選手だと知って。ジョン・フォードも昔、フットボールをやったことがあるらしい。それで、「受けをやってみろ」。
フットボールの「受け」の姿勢。そこにジョン・フォードが突っ込む。結果はジョン・ウェインの「勝ち」。これがきっかけになって、ふたりは仲良しになったという。そして後に『駅馬車』につながってゆくんですね。
ジョン・ウェインが出てくるユーモア小説に、『チャーリー・モルデカイ 1』が。1972年に、キリル・ボンフィリオリが発表した物語。この中に。

「ふたたび帰宅し、テレビで大事なジョン・ウェインの西部劇を見るのに間に合った。」

これは主人公、チャーリー・モルデカイの夕食後の様子。チャーリーは画商で、典型的な英国紳士という設定。英国紳士は夕食後のジョン・ウェインを愉しみにしているんですね。また、こんな描写も。

「高さのない黒いステットソン帽に派手なバンドを巻き……」

英国のユーモア小説に出てくる「ステットソン帽」も、珍しいかも知れませんね。
さて。ステットソンを被って。ジョン・ウェインの古き映画を探しに行くとしましょうか。

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