ニーチェとスーツ

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ニーチェはドイツの哲学者ですよね。
フリードリヒ・ニーチェ。ニーチェは若いころから、音楽好きでもあったそうです。ことに、ワーグナーを、尊敬。たまたまワーグナーの家に近いこともあって。よく訪ねたらしていたんだとか。
ワーグナーを尊敬すると同時に、ワーグナー夫人をも尊敬した。つまり、コジマ・ワーグナーですよね。ニーチェ著『この人を見よ』の中に。

「コジマ・ワーグナー夫人は比類なきまでに最高の高貴な天性の持ち主である。」

そんなふうに書いています。そのコジマに、ワーグナーが捧げたのが、『ジークフリート牧歌』。1870年のことです。
1870年12月25日。この日は、コジマ・ワーグナーの誕生日。ワーグナーはあらかじめ用意していて、妻の寝室の脇で『ジークフリート牧歌』を演奏させたという。
ワーグナー夫妻が1872年以降に住んだのが、バイロイト。バイロイトが出てくるミステリに、『オデッサ・ファイルが。

「バイエルンのスイスだといわれる、ドイツで最も美しい地方のまん中に位置している田舎町、バイロイトは、年一回のワーグナー音楽祭で世界に知られている。」

また、こんな描写も。

「爪はいつもマニキュアを施して、光輝いている。メディアム・グレーのスーツはロンドンのセイヴィル・ロウであつらえたもので、重厚な色調の絹のネクタイはカルダンのものである。」

これはドイツの出版社の社長、ハンス・ホフマンの着こなし。バイロイトの音楽祭と同じく、ロンドンのサヴィル・ロウも、世界に知られているのでしょう。
なにかスーツを着て。ニーチェにならって、ワーグナーに耳傾けてみたいものですね。

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