夜と背広

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夜と題につく曲に、『夜も昼も』がありますよね。『ナイト・アンド・デイ』。
『ナイト・アンド・デイ』は、1932年に発表されたんだそうです。コール・ポーターの作。もともとはミュージカル『ゲイ・ディヴォース』の挿入歌だったとか。『ゲイ・ディヴォース』では、フレッド・アステアが歌っています。
コール・ポーターはある日。リッツ・カールトン・ホテルで曲を作り。次の日に、ニューポートの浜辺で、詩を書いたという。

『ナイト・アンド・デイ』は、今年最高の曲………

1933年の1月。コール・ポーター宛ての手紙の一節。差出人は、アーヴィン・バーリン。
1942年1月19日。フランク・シナトラが『ナイト・アンド・デイ』を吹き込んでいます。このシナトラの『ナイト・アンド・デイ』が、大ヒット。

「力まないリラックスした歌い方で……」

当時の『ダウンビート』誌はこんなふうに形容したそうです。
『ナイト・アンド・デイ』が出てくるミステリに、『双生の荒鷲』が。ジャック・ヒギンズが1998年に発表した物語。

「オーフィアンズ楽団はスロー・フォックスロットの曲、『夜も昼も』を演奏していた。」

これは1943年頃のロンドンが背景になっています。また、こんな描写も。

「いい背広を着てるわ。腕にはめているのは金時計みたいだし……」

これはロンドンのイタリアン・レストランでの様子。はじめて会ったサラ・ディクソンが、フェルナンド・ロドリゲスに向かっての科白。
なにかいい仕立ての背広を着て。ゆっくりと『夜も昼も』を聴きたいものですね。

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