フォーレとスパッツ

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フォーレの『レクイエム』は有名ですよね。
フォーレ、ガブリエル・ユルバン・フォーレ。南フランス、バミエの生まれ。
フォーレ Faure 。最後の「e」の上になにか小さな斜線が入っている文字。「フォーレ」。でも、詳しい方に言わせると、正しくは「フォレ」に近いんだとか。どうも最後の母音にアクセントを置くらしい。「フォレ」でもいいですが、「フォーレ」に慣れていますし………。
1885年に、フォーレのお父さんが世を去る。トゥルーズで。フォーレはお父さんっ子だったので、嘆き悲しんだ。それで追悼歌を創ろうと。『レクイエム』が完成したのが、1887年。この時、なぜかお母さんも、死去。結局、『レクイエム』はフォーレご両親の追悼曲になったわけですね。
『レクイエム』の初演は、1888年1月16日。パリのマドレーヌ教会で。その頃、フォーレはマドレーヌ教会の合唱長だったので。
1888年のロンドンが背景になるミステリに、『マダム・タッソーがお待ちかね』があります。1978年に、ピーター・ラヴゼイが発表した物語。この中に。

「黒の編上げ靴と、白いボタンのついたゲートル。」

これは、1888年6月16日、土曜日の出来事。若い弁護士の、サイモン・アリンガムの姿なんですね。これはたぶん「スパッツ」spats のことだと思います。
スパッツは十九世紀の中頃の英国に登場。もともとは足許の泥除け。やがて、足の保温具となって。さらに十九世紀末には、おしゃれの小道具となったものです。1930年代までの洒落者には必携のアクセサリーだったのですが……。

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