バスとブレイザー

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バスは便利な乗物ですよね。
自分で運転しなくても、目的地の近くまで、連れて行ってくれるから。みんなで、一緒に乗せてもらえる。それに、広いしね。
バスはもともと、「オムニバス」omnibus と言ったんだそうです。オムニバスを短くして、バス。「みんなのために」という意味のラテン語なんだとか。
オムニバスなら映画の世界でも使われますよね。「オムニバス映画」とか。いくつかの短篇がつながっていて。独立しているかのような、連続しているかのような。
たとえば、『黄色いロールスロイス』。『黄色いロールスロイス』は、1964年の映画。大きく分けて三つの話になっていて。その三つの話を、黄色いロールスロイスがつないでゆくんですね。
『黄色いロールスロイス』というだけあって、配役も豪華。レックス・ハリソン。ジャンヌ・モロオ。ジョージ・C・スコット。シャリー・マクレーン。オマー・シャリフ。イングリッド・バーグマン………。『黄色いロールスロイス』は、名画です。
「黄色いロールスロイス」が出てくる小説に、『お菓子と麦酒』があります。サマセット・モオムが、1930年に発表した物語。この中に。

「われわれは明るい黄色のロールス・ロイスに乗って出かけた。」

「われわれ」とは、物語の語り手である「わたし」も含まれているのですが。また、こんな描写も。

「わたし自身は白いフラノズボン、胸のポケットのところに学校の徽章をつけた青いブレザー、つばの大きい黒と白の斑の麦わら帽というきちんとしたいでたちであった。」

これはたぶん、片前の、ブルー・ブレイザーなのでしょうね。

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