フランスとフランネル

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone

フランスで、天才詩人でといえば、ランボオでしょうね。アルチュール・ランボオ。アルチュール・ランボオは、1854年10月20日に、北フランスに生まれています。
ベルギーとの国境に近い、アルデンヌ県、シャルルヴィルで。1865年には、「シャルルヴィル高等中学」に入っています。
ランボオは少年の頃から、詩才が輝いていたという。その一方で、いたずらっ子でもあって。そのランボオのいたずらをなにくれとなく庇ったのが、ジョルジュ・イザンバール先生。
1870年8月29日。巴里へ。この時、料金不足で、咎められています。イザンバール先生は巴里に、ランボオを引き取りに行っています。この巴里を手はじめに、ランボオは決して長くはない人生の中で、多く旅しています。
1872年9月7日。ランボオはオスタンドから船で、ロンドンに向っています。ロンドンでは、ハウランド街のアパートに住んで。ロンドンでのランボオはなにをしていたのか。もちろん、大英博物館へ。大英博物館には図書室があって、それはそれは立派なものですね。
ランボオが図書室に通ったことがどうして分かっているのか。今も、ランボオの閲覧票が遺っているからです。
旅と、詩。なにか関係があるのでしょうか。まあ、日本でも芭蕉の例もありますし。少なくとも、ランボオの場合、旅から詩が生まれていること、間違いないでしょう。
ランボオが晩年、アフリカに旅したのはよく知られている通りです。アフリカに旅したのみならず、その地で貿易に携り、写真まで撮っています。この、アフリカでのランボオの写真を追ったのが、『ランボーとアフリカの8枚の写真』。著者は、鈴木和成。鈴木和成は、ランボオ研究の、フランス文学者であるらしいのですが。『ランボーとアフリカの8枚の写真』は、小説仕立てになっています。論文であるかのような、小説。小説の顔をした、論文。この中に。

「グレイのツイードの上着にフランネルのチェックのシャツ、ニコンのサングラスをかけ…………」。

これは突然にあらわれた、先輩のフランス文学者、沢口の着こなし。もちろん「小説」ですから、沢口は架空の人物なのですが。
でも。フランス文学者ではありませんが、フランネルのシャツは着てみたいですね。

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone