スープは、美味しいものですよね。なによりも、食べやすい。スプーンで掬って、口の中に入れるだけなんですから。
スープは、液状食品。その種類は千も万もあることでしょう。日本の「ミソ・スープ」ももちろん、そのひとつであります。
スープ soupは、フランスでも 「スープ」soupe 。この「スープ」をどこまでも辿ってゆくと、ラテン語の「スッパム」 suppam に行きつくんだとか。これは「漬ける」の意味だったらしい。おそらくパンをスープに「漬ける」ということと、関係があったのでしょう。
フランスの作家、アレクサンドル・デュマにはおふたりあって。お父さんと、その息子。『ダルタニアン』を書いたのが、お父さん。『椿姫』を書いたのが、息子。
お父さんのアレクサンドル・デュマ・ぺエルは、大の食通で。『料理大事典』を著しています。この中に。
「スープは、表面がにこにこ笑っている状態で火が通ってこなくてはいけない…………」。
と、書いています。とりあえず「にこにこスープ」と覚えておきましょう。スープが出てくるミステリーに、『犯人殺し』があります。英国のジョナサン・グッドマンが、1978年に発表した物語。
「十五分後にサラが茶色のウィンザー・スープを運んできて……………」。
「ウィンザー・スープ」って、どんなスープなんでしょうか。博学のお方、どうかお教えください。また、『犯人殺し』には、こんな描写も。
「シャツ姿で、くつろげた襟元にペイズリー風の細かな柄のスカーフを結んでいた。」
これは、ジョージ・パレルモという人物の着こなし。
細かな柄のペイズリー・スカーフ。いいですねえ。さて、「にこにこスープ」を飲みに行こうではありませんか。