スチューデントは、「学生」のことですね。あるいはまた、「生徒」。でも、どうしてスチューデントが、「学生」の意味になるのか。
スチューデントはだいたい、1398年頃から英語として使われている言葉なんだとか。これはラテン語の、「ストゥディウム」 sてud im と関係があるらしい。その意味は、「学ぶ」。学ぶ人なので、「スチューデント」となったのでしょう。その意味では私など、今もってスチューデントそのものであるのですが。
1851年に、オックスフォード大学、クライストチャーチ学寮の、「スチューデントシップ」を得た人物に、チャールズ・ドジソンがいます。「スチューデントシップ」は、平たく言いまして、「特待生」。もちろん、名誉なことです。
チャールズ・ドジソンは1850年、十八歳で、クライストチャーチに入学。その翌年のことです。
事実、1854年には、第一番目の成績で、クライストチャーチを卒業しています。そうとうに成績優秀だったのでしょう。まあ、だからこそオックスフォード大学の数学の先生にもなれたのですが。
チャールズ・ドジソンといってもピンとこないかも知れませんが。実は、あのルイス・キャロルの本名なのです。チャールズ・ラトウイッジ・ドジソン。1832年1月27日に生まれています。
ルイス・キャロルの代表作が、『不思議の国のアリス』であるのは、言うまでもないでしょう。この『不思議の国のアリス』を下敷きにしたミステリが、『キ印ぞろいのお茶の会の冒険』。1929年に、エラリー・クイーンが発表した物語。この中に。
「茶と白のオックスフォード型のスポーツ靴だった。」
もちろん、スペクテイターズ・シューズのことですね。はたして、ルイス・キャロルがスペクテイターズ・シューズを履いたのか、どうか。たぶん、時代からいって、履いたでしょう。
まあ、それはともかく、時にはスペクテイターズ・シューズで。『不思議の国のアリス』の初版本を探しに行きたいものですね。