レニエで、モナコでといえば、レニエ大公ですよね。レニエもモナコもよく知られています。
でも、レニエ大公の快挙は、グレイス・ケリイを王妃に迎えたことでしょう。
グレイス・ケリイのお美しさは。…………………。言葉を失うとはこのことです。あらゆる形容が虚しくなってくるほど。グレイス・ケリイほどの美貌は空前絶後であります。
1982年9月13日。自動車事故。ご自分で、「ローバー 3500」を運転中に。
9月18日、ご葬儀。この時、ジェイムズ・スチュアートは弔辞を述べた。
「わたしにとってグレイス・ケリイはかけがいのないひとでした。彼女がプリンセスだったからでも、女優だったからでも、友人だったからでもなく、これまでに出会った中でいちばんすばらしい女性だったからです。グレイスと会うといつも、誰もがやさしい、あたたかな気持ちになったものです。いっしょにいるだけで幸せを感じられるひとでした。」
このジェイムズ・スチュアートの別れの言葉は、多くの同感の涙を誘ったという。
グレイス・ケリイは神の手で彫刻された美貌というだけでなく、その存在自体が美の輝きに満ちていたのでしょう。
1956年4月9日。モナコ宮殿で、結婚。同じ日、「聖ニコラス大聖堂」でも、結婚式。
この時、グレイス・ケリイのウエディング・ドレスを縫いあげたのは、ヘレン・ロオズ。MGM映画の、衣裳デザイナーでありました。
白のレエスをふんだんに使ったウエディング・ドレス。ヴェールの長さ、三メートルだったお記録されています。
ドレスのためのレエスは、ある美術館から特別に購入した年代物のレエス、数十メートルだった、と。そして、年代物レエスには、数千個の真珠が鏤められて。
まさに美の女王、グレイス・ケリイが着るにふさわしいレエスだったでありましょう。