モントリオールとモカシン

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モントリオールは、カナダの州名ですよね。
Montréal
と書いて、「モントリオール」。これはもともと「三つの丘」の意味から来ているんだとか。近くに「モン・ロワイアル」をはじめとする三つの丘があったので、「モントリオール」になったという。
昭和二十八年に、モントリオールを旅したお方に、田中耕太郎がいます。田中耕太郎は、明治二十三年に、鹿児島にうまれた、法学博士。

「モントリオールは人口百五十万もある大都市である。その人口の八○%は仏系であり、さらにその九○%はカトリックである。」

田中耕太郎著『カナダ』にそのように書いてあります。
当然のように田中耕太郎は、「モントリオール大学」をも見学しています。

「………学生が睡気を催してはしまいかと総長は心配していた。」

その頃の「モントリオール大学」は、最新式の近代建築で、教室の椅子までも快適。そこで、そんな冗談も出たのでしょう。

昭和二十九年にモントリオールに赴いた大宅壮一は、日本人の経営する農園に足を運んでいます。

「………そこで果物はリンゴ、ナシ、イチゴなど、野菜はキャベツ、人参、トマトなどをつくっている。」

大宅壮一著『二十一世紀の国・カナダ』に、そのように書いています。

大宅壮一は実際にそこでとれたリンゴやミカンも食べさせてもらった、とも。

「名物のカナディアン・ウイスキーもごちそうになった。」

そうも書いてあります。

モントリオールが出てくるミステリに、『ノヴェンバー・ジョーの事件簿があります。191 3年に、ヘスキス・プリチャードが発表した物語。

「ケベックに住んでいたわたし、ジェームズ・クォリッチは、モントリオールに出かけていった。」

ここから物語がはじまるんですね。
また、『ノヴェンバー・ジョーの事件簿』には、こんな文章も出てきます。

「本当です。インディアンのモカシンにはかかとはついていません。だけど、ここにはかかとの跡があります。」

これはその場所を誰が歩いたかを、推理している場面。
本当のモカシンは一枚革で仕上げられるものです。当然、踵はついていません。ただ、甲の部分にビーズ飾りなどがあったりするのですが。
どなたか一枚革のモカシンを作って頂けませんでしょうか。

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