潜水艦とセヴン・ボタンズ

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潜水艦は、水の中でも進むことのできる船のことですよね。英語なら「サブマリン」でしょうか。
ザ・ビートルズに『イエロー・サブマリン』があるのはご存じの通り。つまり、「黄色い潜水艦」というわけですね。
『イエロー・サブマリン』は変った構成で、レコードもあり、アニメもあるという構成になっています。1968年の発表。87分のアニメメーション映画。
ひと言で申しますと、サイケデリック・アニメメーション。その内容は反戦になっています。
歌の録音の時には、ジョン・レノンがスタジオに水を入れたバケツを持ちこんで、これをぶくぶく言わせて擬音を創ったと伝えられています。
アニメ『イエロー・サブマリン』の監督は、ジョージ・ダニング。ジョージ・ダニングが最初、アニメ化の権利をブライアン・エプスタインに交渉した時には、3、200ドルだったという。当時としては破格の金額だったそうですね。
それはビートルズが「エド・サリヴァン・ショウ」に出演した翌日のことだったそうですが。
ジョージ・ダニングはカナダ生まれの根っからのアニメーター。1960年代としては、最高に優れたスタッフを集めることから、『イエロー・サブマリン』の仕事がはじまったんだそうですね。

潜水艦が出てくる随筆に、『海軍随筆』があります。昭和十八年に、獅子文六が発表した物語。

「艦長は若くても、必ず白髪が生え、仕官や水兵の潮焼けした顔が、俳優の素顔のように蒼白くなることだけは、いって置きたい。」

獅子文六は『海軍随筆』の中に、そのように書いています。潜水艦の乗組員は楽なことばかりではありませんよ、と。
獅子文六には小説の『海軍物語』があって、その取材の様子を纏めたのが、『海軍随筆』なのです。

「軍帽も、軍服の形や地質も、下士官と同じ印象を与えるが、どこか違う点があると思ったら、ボタンが七つだった。」

獅子文六は『海軍随筆』の中に、そのようにも書いています。
七つボタン!セヴン・ボタンズ。
どなたか立襟の、セヴン・ボタンズの上着を仕立てて頂けませんでしょうか。

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