ミルとリング

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ミルのひとつに、ペッパー・ミルがありますよね。
粒胡椒を入れて、くるくる回すと、下から粉胡椒が落ちてくる仕掛け。
ミルにも上等がありまして、プジョー。「これは使いやすいミルだなあ」と思ってよくみると、「プジョー」 Peugeot と書いてあったりして。
「なるほど、自動車のプジョーって、ミルも作ってるんだ」と思うかも。でも、これは逆さまで。ミル作っていた会社が自動車も作るようになったのです。
プジョーは古い会社で。十九世紀のはじめに、エミール・プジョーが興した会社。最初は織物工場。次に、ファーチンゲールを。ファーチンゲールは、「箍」。スカートの下に重ねる箍ファーチンゲールと呼んだのですね。もちろん、スカートをふくらませておくために。
そのプジョーが1889年頃から自動車を作るようになって、成功。なにしろファーチンゲールの会社ですから、女性にも乗り心地の優しい車だったのでしょう。
プジョーがシトロエンを傘下におさめるのが、1970年代。1970年代のアメリカで密かにはじまったのが、マフィアへの潜入作戦。その一部始終を綴ったのが、『フェイク』。じょせ・ピストーネが、1987年に発表した実録小説。この中に。

「王冠を戴いたハートを両手で掲げているというデザインの指輪で、夢と友情と忠誠を象徴しているものだ。」

これはFBI 特別捜査官、ドニー・ブラスコが、妻から贈られた指環。クラダ・リング。クラダ・リング Claddagh Ring は、アイルランド西方の村、クラダに因むデザイン。これを右手の薬指に嵌めると、「恋人募集中」のサインになるんだとか。
なにかお気に入りのリングで、ミルを挽くとしましょうか。

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