サンブーカとスェーター

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サンブーカというリキュールがありますよね。イタリアのリキュール。
サンブーカはどういうわけか、珈琲が似合うんだそうです。珈琲は珈琲でも、珈琲豆が。珈琲豆をサンブーカの上に浮かべると、「サンブーカ・コン・モスカ」になるんだと聞いたことがあります。
サンブーカはもともと、薬酒なんだそうですね。エルダー、リコリス、アニス、コリアンダー、オレンジ………。いろんな薬草原料になるとか。「エルダー」は、スイカズラ科の植物で、サンブークスとも。これはフィレンツェの南、サンブーカ村の「エルダー」が優秀とされるとのこと。
「モリナリ」のサンブーカは、無色透明。でも、「オパール・ネラ」というのもあって。これは黒いサンブーカ。1989年に、「ハイラム・ウォーカー」が商品化。
イタリアのサンブーカに対して。というわけではありませんが、フランスにはペルノーがあります。ペルノーも、アニスやコリアンダーを使ってのリキュール。
ペルノーが出てくる小説に、『自由への道』が。1945年にサルトルが発表した物語。

「制帽を前にずらした、ペルノーを飲んでいるT・C・R・P ( パリ地区交通連合組合 ) の車掌もいた。」

これはマチウという男が「カミュの店」に入って、ビールを飲もうとする場面。また、『自由への道』にはこんな会話も出てきます。

「あんたの着こなし上手ね」
「自分に似合うものを知ってるからさ」

これはローラと、ボリスとのやりとり。では、ボリスは何を着ているのか。

「彼は太い横縞のセーターを………」

なにか好みのスェーターで。サンブーカを飲みに行くとしましょうか。

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