ヴィンセントとヴェール

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ヴィンセントは、男の子につける名前ですよね。たとえば、ヴィンセント・パーシーケッティだとか。もちろん、アメリカの作曲家です。ひとつの例ではありますが。ヴィンセント・パーシーケッティは、1958年に、『交響曲第7番 典礼風』を作曲してもいます。
映画のほうでは、ヴィンセント・ミネリでしょうか。アメリカの映画監督。1956年に、『炎の人 ゴッホ』を完成させています。この時の『炎の人 ゴッホ』で、ゴッホ役を演じたのが、カーク・ダグラス。熱演でありました。一方、ゴーギャン役を演じたのが、アンソニー・クイン。アンソニー・クインは『炎の人 ゴッホ』で、助演男優賞を得ています。もちろんアカデミー賞の。
ゴッホもまた、ヴィンセント・ファン・ゴッホ。ただしゴッホが生まれたオランダでの発音は、「フィンセント」に近いんだそうです。ですから、「フィンセント・ファン・ゴッホ」と呼んだほうが、天国のゴッホも喜ぶもではないでしょうか。
フィンセント・ファン・ゴッホが、南フランス、アルルに移るのは、1888年のことです。ゴッホはこの時、「日本みたいだ」と感じています。少なくとも弟のテオに宛てた手紙にはそんな内容を書いています。ゴッホほど日本に憧れた画家はいないのではないでしょうか。
1889年にもゴッホは、『自画像』を描いています。顔に包帯をしていますから、耳を切った後に描いたかと思われます。この時のゴッホは緑色のマントを羽織っています。フランス語なら、「ヴェール」 v ert でしょうか。
では、なぜ、ゴッホはヴェールのマントを着ていたのか。さあ、まったく分かりません。が、ちょうどその頃描いていた『ひまわり』とは絶好の補色関係にあったことは間違いありません。
さて、ヴェールのマントで、ゴッホの画集を探しに行くとしましょうか。

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