リズムとリーヴァイズ

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リズムは、律動のことですよね。音のめりはり。日本語でいうところの「序破急」もまたリズムの一種なのでしょう。
メロディーがあって、リズムがあるからこそ、音楽がより音楽らしくなるのに、違いありません。
リズムが出てくる小説に、『城の崎にて』があります。大正六年に、志賀直哉が発表した短篇。傑作中の傑作とされる名作です。
これは実際に、志賀直哉が体験したことをもとにした創作であります。
志賀直哉は大正二年の八月。山手線の電車にはねられて。それで城の崎温泉で、療養。それが下敷きになっています。

「むこうの、路へ差し出した桑の枝で、ある一つの葉だけがいつまでもヒラヒラヒラヒラ、同じリズムで動いている。」

そんなふうに志賀直哉は観察しています。
志賀直哉は明治十六年二月二十日。石巻に生まれています。
明治生まれとしては、当然、帽子愛好家でありました。その帽子のかぶり方が一種独特だったのです。どんな帽子でも、オフ・ザ・フェイス。ちょっと前の鍔を上に傾けてかぶったものです。「志賀直哉流」とでもいえばよいのでしょうか。

リズムが出てくる小説に、『家族の終わりに』があります。1989年に、リチャード・イエーツが発表した物語。

「スネア・ドラムのリズムやサクソフォンの咆哮にあわせて体を揺すっているあいだ………」

また、『家族の終わりに』には、こんな文章も出てきます。

「リーバイスのジャケットとパンツ、肩章付きの軍隊タイプのカーキ色のシャツ………」

これは主人公の、「フランクリン」の服装として。
「リーヴァイズ」は、故き佳き時代のアメリカ英語。それが実際にリーヴァイズであるか否かはさておき、デニムの労働着なら、「リーヴァイズ」と呼んだ時代があったのです。
どなたか1930年代のリーヴァイズを再現して頂けませんでしょうか。

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