ジェイムズとジビュス

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ジェイムズは男の子の名前ですよね。たとえば、ジェイムズ・ボンド。
あるいはまた、ジェイムズ・ディーン。ジェイムズ・ステュワート。さらには、ジェイムズ・コバーンなどの俳優もいましたね。
名前だけでなく、姓にもジェイムズはあります。一つの例ではありますが。ヘンリー・ジェイムズ。アメリカの作家。
ヘンリー・ジェイムズは、1843年4月15日に、ニュウヨークに生まれています。そしてまた、ヨオロッパに長く住んだ作家でもあるのですが。
ヘンリー・ジェイムズが1903年に発表した長篇に、『使者たち』があります。
『使者たち』の主人公は、アメリカ人の「ストレザー」になっているのですが。まず、イギリスに行く前に、フランスに立ち寄るところから、物語がはじまります
そこで同じアメリカ人の「ゴストリー孃」に会う。と、ゴストリー孃は、こんなことを言う。

「バーリントン・アーケードへ案内してさしあげますから、それまでネクタイなどはお買いになってはいけませんよ………」

ヨオロッパに住むアメリカ人にとっても、「バーリントン・アーケード」は、ネクタイを買う場所だったのでしょう。それも1900年頃からすでに。
また、『使者たち』には、こんな描写も出てきます。

「チャドがそれまで神経質な様子を見せたのは、彼がふちの広いオペラ・ハットを何度も脱いだりかぶったりした時だけだった。」

オペラ・ハットは、畳み込み可能のシルク・ハットのこと。オペラ観劇に最適なので、その名前があります。置場所に困らないので。
フランスでは、「ジビュス」gibus 。1820年頃、巴里の帽子屋、アントワーヌ・ジビュスが考案したので。
どなたか現代版のジビュスを作って頂けませんでしょうか。

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