ムーンといえば、月のことでよすよね。月もそれを見る人の心によって、いろんなふうに思えるのでしょう。
「ルナ・ロッサ」があるかと思えば、「ブルー・ムーン」があったり。そうそう、昔『ブルー・ムーン』という歌がありました。

🎵 ブルー・ムーン・ユウ・ソウ・ミイ・スタンディング・アローン………。

たしかそんなふうな歌詞だった記憶があります。『ブルー・ムーン』はロレンツ・ハート作詞、リチャード・ロジャース作曲。１９３４年の歌なんだそうです。
これはもともと１９３３年の、『ザ・プレイヤー』という歌だった。それがどういうわけか使われなくて。今度は、『ザ・バッド・イン・エヴリマン』の題名になって。
ある人が、「曲はいいけど、歌詞がねえ………」と。で、歌詞を替えて、『ブルー・ムーン』に。それが１９３４年１１月に録音されて、ヒット。歌というのも、分からないものですね。
月とつく音楽に、『月に憑かれたピエロ』があります。シェーンベルクが１９１１年に、作曲。これは女優で歌手でもある、アルベルティーヌ・ツエーメの依頼からはじまっているんだそうですが。
『月に憑かれたピエロ』よりも前に作られたのが、『浄められた夜』。１９０３年、ウイーンで初演されています。１９０３年、英国で生まれたのが、イーヴリン・ウォー。イーヴリン・ウォーが１９３８年に発表したのが、『スクープ』。この中に。

「縞模様のフランネルのスーツは、その仕立屋が誇らしげに言ったように、腰のくびれにぴったり合っていた。」

これはある英国人の着ているスーツの様子。ウエイストがはっきりしているのは、気持がいいものですよね。