マルチーズとネイヴィ

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マルチーズは可愛い犬ですよね。マルチーズは紀元前に、マルタ島に伝えられたんだとか。
十五世紀になって、マルタ島からフランスへもたらされて、「マルチーズ」の名前が生まれたという。
マルタ島がヒントになっているミステリに、『マルタの鷹』があります。もちろん、ダシール・ハメットの傑作。ここでの「マルタの鷹」は純金の鷹の像で、くまなく宝石が鏤められているという設定になっています。
「マルタの鷹」は、史実。1530年に、スペインのカルロス五世がマルタ島を借りる代わりに毎年、マルタ騎士団に鷹を贈るとの約束をした。でも、それは本物の生きた鷹のことだったのです。
生きた鷹を、純金の、宝石を飾った「鷹」にしたのは、ダシール・ハメットの創作だった。では、ハメットはどこから「マルタの鷹」を思いついたのか。それは、フィル・ホールテンの持っていた頭蓋骨から。
フィル・ホールテンは、1920年代のサンフランシスコで、ハメットと同僚だった人物。もちろん、かの「ピンカートン探偵社」で。フィル・ホールテンは、純金の、宝石をあしらった頭蓋骨の像を持っていた。で、ハメットはそれを見せてもらったことがあった。ここから、「マルタの鷹」が生まれたのでしょう。
ハメットが『レッド・ハーヴェスト』を発表したのが、1929年の2月。
1929年に生まれたのが、ジャック・ヒギンズ。ジャック・ヒギンズが、1973年に書いたのが、『死にゆく者への祈り』。この中に。

「ネイビー・ブルーのトレンチコートはすぐ着られるように座席の上に置いてあった。」

これは物語の主人公、マーチン・ファロンのコートなんですね。
ネイヴィ・ブルー、いいですね。英語では少なくとも1840年にはすでに使われていたようです。言うまでもなく、英国海軍の軍服の色を指しての名前なんですが。

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