チョコレートとネクタイ

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チョコレートは、美味しいものですねえ。食べても食べても、飽きるということがありません。いくらでも食べることができます。
チョコレートは今、「食べる」と言います。でも、昔は「飲む」ものだったみたいですね。ほら、ココアがそうですよね。
「飲む」チョコレートが、「食べる」チョコレートになったのは、1819年頃のことなんだとか。スイスの、ヴヴェイで。フランソワ・ルイス・カイレールという人がはじめたと、伝えられています。
それから少し後の英国でも、「食べる」チョコレートがあらわれる。1826年のこと。当時の、『メディスン・チェスト・ダイレクトリー』という専門誌に紹介されています。もしかすれば「薬」一種だったのでしょうか。
1826年の「食べる」チョコレートは、ジャック・フライという人が考えたもの。「フライズ・チョコレート」が、その名前だったという。
このフライズ・チョコレートに続くのが、キャドバリー。1842年に、ジョン・キャドバリーがはじめたので、その名前があります。

「月五十銭の小遣を貰うと牛込神楽坂上 にあった青木堂で 十五銭の板チョコを買い、毎日少しづつかいては 喰べたのが「 フライスチョコレート」 Fry’s chocolate であった。」

瀧澤敬一著『第九フランス通信』には、そんな風に出ています。瀧澤敬一が子どもの頃に、「フライズ・チョコレート」もうすでに日本に入っていたのでしょうね。
『第九フランス通信』には、ネクタイの話も出てきます。

「万事がこの調子でネクタイの柄が洋服にマッチすることは常識になっている。私がうっかりわるいネクタイをかけると、家人から男の服装のいのちはそこなのだからとのお説教をすぐに 食う。」

瀧澤敬一は永くフランス、リヨンに住んだ随筆家。奥様は、フランス人でありました。「そのネクタイはそのスーツに合っていません」と、注意してくれたのでしょうね。それにしても。
「ネクタイは男の服の命」。
ちょっと、耳が痛くなります。 もう少し、ネクタイの取り合わせに、気を配りたいものですね。

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