ルネは、わりあい多い名前ですよね。たとえば、ルネ・マグリットだとか。シュルレアリスムの画家。
ルネ・マグリットは一時期銀行員だったことがあったらしく。そのためかどうか、画家になってからも、ダーク・スーツを好んだそうです。シャツにネクタイを結んで。外出には、ボウラー・ハット。ボウラー・ハットは絵の中ばかりではなかったようですね。
ルネとつくフランスの詩人に、ルネ・アルコスがいます。ルネ・アルコスについては、朝吹登水子著『パリの男たち』に、詳しく出ています。朝吹登水子は一時期、ルネ・マルコスと同じアパルトマンに住んでいたことがあるんだとか。
ルネ・マルコスは詩人であると同時に出版社の経営者でもあって。また、作家としては、ロマン・ロランの弟子筋にもあたるらしい。事実、ルネ・マルコスは、ロラン・ロランの著作も出版しているそうです。
ルネ・マルコスはある時、師匠のロマン・ロランと一緒にスイスに旅をして。昼時になったので、とあるレストランで昼食。二人でランチを満喫。さて、勘定を払うと、「2フラン」余計についている。その明細は何であったあったか。「フロマージュの見せ代」。
そういえば、大きな皿にいっぱいのフロマージュを見せに来たわいと、ロマン・ロランと、腹を抱えて笑ってという。
朝吹登水子著『パリの男たち』には、ジャン・ジュネの自宅を訪ねる場面があります。
「足元を見ると、バスケットボールの選手がはくような緑色の運動靴に赤いソックスがのぞいていた。」
もちろん、ジャン・ジュネの自宅でも様子。これは1960年頃のことかと思われます。
いいですねえ。ルージュの靴下。