ラ・フォンテーヌは、フランスの詩人ですよね。ジャン・ド・ラ・フォンテーヌは、1621年7月8日。シャンパーニュの近くに生まれています。シャトー・ド・テリエという場所で。
ラ・フォンテーヌはたしかに詩人でもありますが、もっとも知られているのが、『ラ・フォンテーヌとその寓話』。寓話。まあ、ラ・フォンテーヌなりのアンソロジーといったところでしょうか。時に辛辣、時に諧謔を交えた箴言集。
『ラ・フォンテーヌとその寓話』には、「ソクラテスの言葉」というのがあります。それは、ざっとこんな話なのです。
ある時、ソクラテスが家を建てた。それで皆が家を見に来て、いろんなことを言う。ある人は言った。
「先生には、この家ちいさすぎるよ。」これに対して、ソクラテスは言った。
「私のまことの友人を入れるには、これでも広すぎる」と。
ラ・フォンテーヌと大いに関係あるのが、やはりフランスのプルースト。なぜ、プルーストとラ・フォンテーヌとが関係あるのか。
マルセル・プルーストは、1971年7月10日。オートイユに生まれています。オートイユの、ラ・フォンテーヌ通り96番地に生まれいるのですから。
プルーストの傑作、『スワン家のほうへ』の中に。
「ルグランダンの首には、水玉模様の蝶結びのラヴァイエール・タイが教会前広場の風にふかれ、誇らしい孤立と気高い独立をあらわす旗のように翻りつづけている。」
ラヴァイエールは、幅広の、胸元までの長いタイのこと。
せめてスカーフを巻いて、ラ・フォンテーヌの本を探しに行くとしましょうか。