スウィフトとストライプ

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スウィフトは、ジョナサン・スウィフトのことですよね。ジョナサン・スウィフトは、『ガリヴァー旅行記』の作者として、よく識られています。
ジョナサン・スウィフトは、1667年11月30日に、アイルランドのダブリンに生まれています。が、お父さんのジョナサンは、イングランド人だったそうですね。でも、アイルランドが故郷だったことは、間違いないでしょう。
1696年といえば、スウィフトは、二十九歳になっていました。この時、ジョナサンはひとりの少女に、ほの字。当時、十五歳だった、エスター・ジョンソンに。スウィフトは彼女に、「ステラ」の愛称をつけて、愛を。ただし、ジョナサンとステラは終生プラトニックだったと、伝えられています。
ところがジョナサンは美形で、たいへんのおもてになったお方。1716年。ヴァネッサという女性が、ジョナサンに戀心を。まあ、ここまではよくあるお話でしょう。
ところが1723年になって。ヴァネッサはジョナサンには「ステラ」がいることを知って。手紙を書く。ヴァネッサがステラに、手紙を。
それやこれやで、混乱して。結局、ヴァネッサは戀患いの果てに世を去ったという。それから三年の後に出版されたのが、『ガリヴァー旅行記』なんですね。1726年10月のことであります。初版は、一週間で完売。それから何度も版を重ねて、ベストセラー。
日本ではやくからスウィフトを紹介したのが、夏目漱石。

「年齢から云ふと、スヰフトはアヂソンやスチールよりも四五歳年長者である。」

夏目漱石著『文學評論』に、そのように出ています。『文學評論』は、明治三十八年からの、大学での講義の内容をまとめたものです。
それよりも前の。明治三十四年の漱石の手紙に。

「男子服装は頗るヂミにてせびろも黑多くヅボン縞あれど黑ズミて…………………。」

日付は、一月二十二日。宛て名は、「夏目 鏡へ」となっています。
どうでしょうか。ストライプト・トラウザーズを復活させては。

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