アステカ文明というのが昔、あったんだそうですね。今のメキシコ中央部あたりに。
十五世紀、テスココ湖に築かれた都市、ティチティトランを中心とした文明。最盛期の人口、数十万人。その頃、世界最大の都市であったという。
長い間、知る人の少ない秘境、桃源郷でも。やがてスペイン人の知るところとなって。そしてアステカを征服しようとしたのが、エルナン・コルテス。スペイン人、コルテスは1519年からアステカを攻める。難攻不落。ついにアステカが降参したのは、1521年だったそうですね。
アステカの人びとが崇拝していた神、「メヒクトリ」Mexictli に因んで、メヒコ Mexicoと名づけたとの説もあります。後にこれが英語読みになって、「メキシコ」に。
メキシコ原産とされる花に、ポインセチアが。メキシコでは「ノーチェ・ブエナ」 (聖なる夜) の名前があるんだそうですね。では、どうしてノーチェ・ブエナが、「ポインセチア」になったのか。
アメリカ人、ジョエル・ポインセットの名前から来てるんだとか。ジョエル・ポインセットは、1825年に初代メキシコ公使に。そしてアメリカに帰る時、ノーチェ・ブエナを持ち帰る。で、ポインセチアになったという。
ポインセチアの出てくるミステリに、『真犯人』が。1993年に、パトリシア・コーンウエルが発表した物語。
「ポインセチアの鉢をコーヒーテーブルの上に置く。」
これは主人公が、知人の自宅を訪ねた時の様子。また、こんな描写も。
「スーツはダークブルーのダブルで、薄黄色のワイシャツのカフスにはイニシャルが刺繍してある。
これは、ロイ・パターソンという人物の着こなし。うーん。カフにイニシャルですか。
まあ、胸にイニシャルということもあるでしょうし。なにかイニシャルの入ったシャツを着て。アステカ文明の本を探しに行くとしましょうか。